3月になると暖かくなったり、寒くなったりする日が交互に訪れて、やがて春を迎えていきます。
その3月5日前後に二十四節気「啓蟄」があります。
ニュースなどで名前は知っているけど、意味が分からないという方も多いかと思います。なかなか使わない言葉ですね。
今回は啓蟄の意味や2025年はいつからいつまでをさすのか?、手紙の挨拶で使われる時候の挨拶「啓蟄の候」についてご紹介します。
啓蟄とは?
啓蟄とは、雪がとけ始めて、大地が暖かくなり始めるころにあたります。読み方は「けいちつ」。
元々は「蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)」から来た言葉。
- 啓:ひらく
- 蟄:土中で冬眠している虫
冬眠していた生き物が、長い眠りから覚めて、活動を開始する時期をさしています。
実際に虫が目覚めるのは気温が10度前後と言われているので、丁度この時期から3月下旬にかけて活動を開始します。
2025年の啓蟄はいつからいつまで?
2025年啓蟄はいつから? | 2025年3月5日(水)から |
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2025年啓蟄はいつまで? | 2025年3月19日(水)まで(春分の前日まで) |
啓蟄の太陽黄経 | 345度 |
2025年の啓蟄は3月5日(水)から、春分の前日まで。
太陽黄経が345度になった日を言います。
時候の挨拶「啓蟄の候」について
手紙の冒頭に季節のあいさつをよく使います。春を表す言葉としてよく使われるのが「啓蟄」と「春分」です。
啓蟄には「啓蟄の候ともなりましたが」というように手紙の文章を始めます。
使える時期は、啓蟄の間だけになるので、春分の日の前日まで使えます。
意味は上で紹介した通り、「最近春らしく暖かくなってきましたが」というような意味になります。
手紙を書かれる時は、この機会に使ってみてはいかがでしょうか。使っていくことで、覚えることもできますね。
啓蟄の絵手紙
啓蟄のあいさつで始める絵手紙の場合は以下の絵がよく絵が描かれています。
全て春に顔を出し始めるものばかりですね。
- 青柳
- ぜんまい
- すみれ
- おたまじゃくし
- 桃の花
- 葉わさび
- さより
- 新玉ねぎ
- 新キャベツ
- 馬酔木の花
- 赤貝
- 蝶
- 卒業式
- 十六団子
- 春日祭
- ひじき
- 若布
啓蟄の七十二候
七十二候(しちじゅうにこう)とは、季節を表す言葉です。二十四節気よりもさらに細かく5日おきに分けています。
- 蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく):冬籠りをしていた虫が出てくる[3月6日~3月10日ごろ]
- 桃始笑(ももはじめてさく):桃の花が咲き始める[3月11日~3月15日ごろ]
- 菜虫化蝶(ななしちょうとなる):青虫が羽化して蝶々になる[3月16日~3月20日ごろ]
冬眠を終え昆虫が出てきたり、花が咲き始めたりと、実際の春がはっきりとわかる時期ですね。
まとめ
だんだんと暖かくなり、草木が芽吹き始め、土中の虫たちが地上に出てくる時期になります。
春を表しやすい言葉なので、よく春の季語として俳句に使われています。
冬の間は人も家から出ないようになりがちです、まるで冬眠している虫のようですね。
啓蟄の頃になると、そろそろ外に出てみようかという気分になります。人間も虫も同じですね。
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