睦月(むつき)は和風月名の一つです。
睦月は何月?、その由来について5つの説を紹介します。
何月?
睦月は旧暦(太陰太陽暦)の1月のことを言います。
現在の新暦に置き換えると、1月下旬〜3月上旬ごろ。
旧暦と新暦では1ヶ月ほどのずれがありますが、現在では「1月の別名」としても使われています。
由来
睦月の由来は諸説あります。
睦び月(むつびつき)
お正月に家族や親戚が集まり、仲良く親しみ睦み合う月であることから「睦び月(むつびつき)」となり、それが省略され「睦月(むつき)」となったという説があります。
※睦ぶというのは、仲良くするという意味
文献では「奥義抄」、「和爾雅(わじが)」などに記載されています。
最も多くの文献で記載されていることから「睦び月」が有力となっています。
実月(むつき)
稲の実が初めて水に浸す月という意味の「実月(むつき)」が転じて、「睦月(むつき)」となったという説があります。
文献では「大言海」に載っています。
生月(うむつき)
新しく生まれる月という意味の「生月(うむつき)」が転じて、「睦月(むつき)」となったという説があります。
江戸時代の国語辞典「俚言集覧(りげんしゅうらん)」に記載されています。
孟月(もうげつ・もうつき)
四季の初めの月である「孟月(もうげつ)」が「もうつき」に転じて、「睦月(むつき)」となったという説があります。
※孟(もう)とは初めという意味
文献では「和語私臆鈔」に記載されています。
蒸し月(むしつき)
陽気が地中から蒸す月という意味の「蒸し月(むしつき)」が転じて、「睦月(むつき)」となったという説があります。
※陽気とは春のように暖かい気候のこと
文献では江戸時代の方言語彙をまとめた「菊池俗言考」に記載されています。
以上5つの説を紹介しました。
最も多くの文献や辞典に記載されている「睦月(むつき)」が最も有力です。
この時期はお正月の行事やお祝いごと、人日の節句(七草粥)、鏡開きなどの季節になります。
詳しくは「1月の年中行事」にまとめているので見て下さい。